恋人までの距離 - Before Sunrise -

ストーリー

ブダペストからパリへ向かヨーロッパ横断鉄道、隣の席で激しい口論を交わすドイツ人カップルに呆れてしまったフランス人大学生セリーヌ。
移動した席の向かい側に座っていたアメリカ人青年ジェシーと、ふとしたことから会話が始まり意気投合した2人。ジェシーが「帰国する翌朝までの時間をウィーンの街で一緒に過ごさないか」とセリーヌにもちかける。ジェシーとセリーヌはウィーンで下車し暮れゆく街をぶらつきながら、互いの仕事や家族などについて語り合う。次第に強く惹かれ合うジェシーとセリーヌ。しかし2人には「さよなら」を言わなければならない朝が待っている...。

列車の中で偶然出会ったアメリカ人のジェシー(イーサン・ホーク)とフランス人のセリーヌ(ジュリー・デルビー)がウイーンの街で一晩限りのデートをするという物語。なんといってもこの映画、脚本が素晴らしい。二人の会話がとても非日常的な事なんだけどなぜか引き込まれてしまう。
また、お互いの人生観や価値観を哲学的に語っているシーンなども印象的。 <
列車でジェシーがお祖母さんの事を語るのですが、その光景が自然に思い浮かんできたり、レコード屋で試聴するシーンは二人の行動をドキドキしながら見守ちゃったり。
ウイーンの街並みや石畳の道もそうだが、占い師や詩人など登場でより一層雰囲気を盛り上げているのが素敵です。
この美しい街並みの中で少しずつ縮まってゆく二人の距離。
「こんな素敵な出会いが一度でいいからしてみたい」と、きっと誰もが思うことでしょう。
それからジュリー・デルピーのフランス語なまりの英語がとても魅力的ですよ。
映画を観終わってから2人がどうなるのかきっと気になると思います。
恋人同士で観るもよし、友達と観るもよし、そして一人で観るもよし(笑)

1995年ベルリン映画祭銀熊賞受賞作品


Before Sunset -ビフォアー・サンセット-

ストーリー

9年前、ユーロトレインの車内で出会い、ウィーンで一夜だけを共に過ごした恋人たち。
別れの時約束した半年後の再会を果たせないまま9年の月日が流れ、二人は偶然パリで再会した。
しかし、二人が一緒に過ごせる時間はジェシーがNY行きの飛行機に向かうまでの、わずか85分。
人生について、社会について、恋愛について、セックスについて…
9年前の恋の結末を確かめたい気持ちとは裏腹に、とりとめのない会話を重ねる二人に、タイムリミットは刻一刻と迫っていく...。
warnerbros.jp - before Sunset -より
“忘れられない人との再会”という誰もが共感を覚える普遍的なテーマ。タイムリミットまでの85分、リアルタイムで進行する二人の恋の展開。男女の恋愛観の違いを浮き彫りにする、等身大でリアルな会話。その圧倒的な臨場感に、いつのまにか観客は引きずり込まれ、二人の恋の行方を固唾をのんで見守っている、自分のかつての恋と重ね合わせて...。

2004年度のベルリン映画祭での終映後、高揚した観客のスタンディング・オベーションを沸き起こし、全米の映画評を集計している人気サイト“ROTTENTOMATO”では、実に全体の94%が絶賛評という状況を引き起こした話題の本作。1995年、“前代未聞のラブストーリー”と絶賛され、ベルリン映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞した『恋人までの距離』の続編である本作が、もはやオリジナルを超えた傑作であることは間違いない。

監督は『恋人までの距離』で一躍注目を浴び、その後も『テープ』、『ウェイキング・ライフ』、『スクール・オブ・ロック』など、数々の話題作、ヒット作を発表しているリチャード・リンクレイター。主演は前作に引き続き、『トレーニング デイ』のイーサン・ホークと『トリコロール/白の愛』のジュリー・デルピー3つの才能のコラボレーションが、前作より遥かにヴィヴィッドでリアルな恋人たちを描き出すことに成功し、再び映画史に残る最高のロマンチック・ムービーを誕生させた。

ETHAN HAWKE -イーサン・ホーク- (ジェシー)

ニューヨーク在住のアメリカ人作家。94年の夏にセリーヌと出会い、半年後に同じ場所で会うことを誓い合う。同年の12月16日、父親に渡航費の借金までして約束どおりウィーンを訪れるが、結局セリーヌは現れず、つらい思いを経験する。結婚後もセリーヌのことが忘れられず、彼女と過ごした一晩を描いた小説を発表。その本のプロモーション・ツアーでパリを訪れたとき、ついに夢にまで見たセリーヌとの再会を果たし、「君に再会するため小説を書いた」と告白する。夫婦愛は冷めており、「52歳になって妻を愛していなかったなんて言いたくない」と主張するが、セリーヌに「結婚してるくせに少年の心でパリに来るなんて最低よ」と一蹴される。

1970年11月6日、アメリカ・テキサス州オースティンで生まれ、ニュージャージー州プリンストンで育つ。85年のSF映画『エクスプロラーズ』でスクリーンデビュー。学業専念のため一時期俳優を休業し、89年『いまを生きる』で映画界にカムバックした。その後は、『晩秋』(89)や『ホワイトファング』(91)などヒューマン・ドラマへの出演が続いたが、ウィノナ・ライダーと共演した94年の大ヒット作『リアリティ・バイツ』で青春スターとしての人気を獲得。95年の『恋人までの距離』に出演した際に、リチャード・リンクレイター監督と意気投合し、以降『ニュートン・ボーイズ』(98)、『ウェイキング・ライフ』(01)、『テープ』(01)、そして今回の『ビフォア・サンセット』など5本ものコンビ作を生み出した。他の代表作に、ユマ・サーマンやジュード・ロウと共演した近未来スリラー『ガタカ』(97)、チャールズ・ディケンズの同名小説を現代風にアレンジした、グウィネス・パルトロウ共演の『大いなる遺産』(98)、工藤夕貴と共演した悲恋ドラマ『ヒマラヤ杉に降る雪』(99)などがある。近年ではシェイクスピアの古典の大胆な解釈が話題になった『ハムレット』(00)でカイル・マクラクラン、サム・シェパード、ビル・マーレイらと共演。01年には犯罪ドラマ『トレーニングデイ』でデンゼル・ワシントンと共演し、全米映画俳優協会賞とアカデミー助演男優賞にノミネートされた。ごく最近では、スリラー作品『テイキング・ライブス』(04)で、アンジェリーナ・ジョリーと共演している。舞台俳優としては、地元プリンストンの名門劇団マッカーター・シアターで演技を学び、同劇団の「ジャンヌ・ダルク」でプロデビューを果たす。高校時代は「ロミオとジュリエット」のロミオ役や「ガラスの動物園」のトム役を好演。その後、英国演劇協会や米ピッツバーグのカーネギー・メロン大学で演技に磨きをかけ、ナショナル・アクターズ・シアター制作「かもめ」をはじめ、数々の舞台に出演した。映像作家としても精力的に活動し、02年には長編劇映画の初監督作品『チェルシーホテル』を発表。ユマ・サーマン、ヴィンセント・ドノフリオなど豪華キャストを迎えた。また今回の役柄同様、小説家の顔も持っており、96年に自伝的恋愛小説『痛いほどきみが好きなのに』(ソニー・マガジンズ刊)を上梓。2作目の「Ash Wednesday」は02年に出版された。俳優のみならず、監督、脚本、小説など、幅広いフィールドで才能を発揮している。


JULIE DELPY ジュリー・デルピー(セリーヌ)
パリで生まれ育った生粋のパリっ子。名門ソルボンヌ大学に通っていた94年の夏、ブダペストの祖母を訪ねた帰りにジェシーと出会う。半年後に祖母が急逝し、ジェシーと再会を約束した日にブタペストで葬儀が行なわれたので、ウィーンに行くことができなかった。現在は環境保護団体の国際ミドリ十字に勤務、経済的に自立しているため、養われる必要なはないが愛する人が必要だと主張する。その主張とは裏腹に、恋愛で散々痛い目にあってきたため「もう恋は無理。独りでも別に寂しくないし」と防御線を張る。数々の恋を経験してきたが、32歳になる今も独身。「20を過ぎると時が経つのが早い」と怯えている。今の恋人は戦争を撮っている報道写真家で、年中海外に行っている。

1969年12月21日、フランス・パリ生まれ。父親は俳優で舞台演出家でもあるアルべール・デルピー、母親は女優のマリー・ピレ。幼い頃から劇団ではなく、両親の指導を受けて演技修業を積み、舞台やTV等で活躍する。85年にジャン=リュック・ゴダール監督の『ゴダールの探偵』で本格的に映画界にデビュー。86年、レオス・カラックス監督の『汚れた血』で演じた、少女リーズ役での鮮烈な存在感で注目を集める。続く87年の初主演作『パッション・ベアトリス』で、2年連続してセザール賞新人女優賞にノミネート。ヨーロッパを代表する若手女優として名監督たちに愛され、その代表作に、ゴダール監督の『ゴダールのリア王』(87)、アニエスカ・ホランド監督の『僕を愛したふたつの国 ヨーロッパヨーロッパ』(90)、フォルカー・シュレンドルフ監督でサム・シェパード共演の『ボイジャー』(91)、クシシュトフ・キェシロフスキ監督の『トリコロール/白の愛』(94)などがある。93年、チャーリー・シーン、キーファー・サザーランド、クリス・オドネルらと共演した『三銃士』(93)でハリウッドに進出。そのほか、クエンティン・タランティーノ製作総指揮の『キリング・ゾーイ』(94)や、ヴィンセント・ギャロと共演したラブ・コメディー『GO! GO! L.A.』(98)など、国境やジャンルを超えた活躍が目立つ。また、本作のリチャード・リンクレイター監督、イーサン・ホークとは『恋人までの距離』(95)や前衛的なアニメーション『ウェイキング・ライフ』(01)でも顔を合わせている。
10代半ば頃から大の親米家で、映画出演で得たギャラを貯めてはニューヨークを訪れていた。90年には念願だったニューヨークへの移住を果たす。ニューヨークの名門アクターズ・スタジオ在籍中に、演出の勉強も始め、ニューヨーク大学で夏期に開催される監督コースのプログラムを首席で卒業。95年に12分の短編映画『BlahBlah Blah』を発表し、02年にはロサンゼルスでロケを敢行したドキュメンタリー・タッチの作品『Looking for Jimmy』を監督した。ミュージシャンとしては、03年にデビュ ーアルバム『JULiE DELPY』をリリース。フランスで先行発売された本アルバムは、04年には「Black and Grey」のタイトルでヨーロッパ全土でリリースされた。今回の『ビフォア・サンセット』のサウンドトラックでも、劇中で歌った「A Walze for a Night」をはじめ「An Ocean Apart」「Je T'aime Taut」の3曲で作曲を手がけている。

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