『信濃白炭』名称について 著者の希望により、サイトへの掲載は終了しています。

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 私は23歳のときに炭焼きを志して以来、一貫して長野県に伝統的に伝わる白炭製炭技術を学び、実践してきました。長野県は古くから『信濃炭』と呼ばれる良質の木炭生産地として遠く江戸にまでその名を馳せてきました。私の師匠の伊沢氏もその信濃炭の製炭法の流れを受け継いでいます。私の窯も『新信濃窯』という改良窯に近い形の窯です。今、私が信州で炭焼きを続けていられるのも、遠く江戸時代以前からここ信濃の国で、この土地に最もあった窯と焼き方を、試行錯誤の末に生み出し伝えてきて下さった炭焼きの大先輩方の、血と汗と努力があったればこそです。
 『信濃白炭』という名称は決して『ブランド化』や『付加価値』ではありません。自分がこの仕事を選んでみて、炭焼きがどれほど大変な仕事か骨身にしみて分かりました。そんな大変な仕事を、私の代までしっかりと受け継ぎ伝えてくださった大先輩方への限りない敬意と、『信濃炭』の伝統を受け継ぐことへの誇りを込めて、自分の焼く白炭を『信濃白炭』と命名したのです。『信濃白炭』の看板を掲げることは自分自身に対する誇りとプレッシャーです。もう一方で、『白炭』=『備長炭』という誤解とブランド主義への孤独な抵抗でもあります。昨今の「備長炭ブーム」は中国産の安価な白炭を市場に席巻させるだけの結果になりました。国内の炭焼きは価格競争力を失い、ますます追い詰められています。私は心の底から悔しい。
 日本の各地方には、その土地に生育する原木を、それに一番あった焼き方で良質に焼く窯と技術があったはずです。カシにはカシの、ナラにはナラの、クヌギにはクヌギの焼き方と窯があります。
 私が焼くのは備長炭ではありません。信州にはえるナラとクヌギだけで焼く、極上の『信濃白炭』です。
信濃白炭 炭師  原 伸介

(C)原 伸介 1998-2004
Copyright S. Hara 1998-2004

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Web作成:N.KUBO:Last Update 2004.8.10.
Web作成に関しては、原著者原伸介氏の許諾を得て、N.KUBOが行なっています。
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